ドラえもんのび太と雲の王国と本を買う場所について

漫画の「ドラえもん のび太と雲の王国」を読んだ。これは、作品が長編映画として放映される頃、同時にコロコロコミックに掲載された漫画だ。

 

その内容は、のび太が天国はこの世に存在しているはず、と天国研究をしているところ、それを見かねたドラえもんが天国を見つけるのではなく、雲の上に天国をつくろうとすることから物語は始まる。

 

私が印象的だった一コマは、気象衛星や監視衛星の存在によって、天国の存在を否定されたのび太が、自宅2階の窓から空を見上げ、「ユメのない世界ってつまらないなあ……」と、ぼやくシーンだ。そう、空想を広げ天国という存在について前向きに調べていたのび太が、現実的な問題にぶつかった場面である。

 

この場面は物語を通して、もっとも物語から離れているのではないかと思う。なぜなら、夢や理想を思い描きそれを行動に移していたが、急に現実的になり、やめてしまうからだ。とても人間らしく思う。


むしろ、まるで作者の日頃の思いが漫画に乗り移ったかのように感じた。現実の人間が、現実の思いを吐露する重さがそこにあった。

 

その誰しも感じたことのあるような気持ちの描写が、僕をこれから展開する物語へと引き込んでくれたのだと思う。結局、普通の人間像を描くことが物語に肝要な部分ではなかろうか。物語内にある普遍性にこそ、はっとさせられた。

 

さらに、この漫画を買った場所についても、文章を書こうと思ったが、それはまた今度にする。

素敵な本との出会い方は、本読みが知っているお話。